2009年09月18日

写真を漫画の背景用画像として加工する

今回紹介するのはデジカメで撮影した画像から
漫画の背景で使える画像にPhotoshopのアクションを使って
加工する手順です。
加工するアクションは「松田望」先生の作成されたアクションファイルを
使用しています。

松田望先生のWebページはこちら↓


アクションファイルのダウンロード先は↓(クリックするとダウンロードが始まります。)
PhotoshopCS2以降対応のアクションファイルのダウンロード先は↓
http://matsudanozomu.com/wp-content/uploads/haikei.atn_.zip
アクションスクリプトは.zipで圧縮されています。
解凍されたデータは「haikei.atn_」というフォルダになります。
フォルダ内にPhotoshopアクションファイル「haikei.atn」があります。
※「.atn」はPhotoshopアクションファイルの拡張子です。

今回紹介するアクションで加工した作例は以下のものです。

CIMG1242.jpg
デジカメで撮影した画像

CIMG1242_2.jpg
背景用の画像として加工したもの

加工の手順は以下で紹介します↓
1.背景用の画像を用意する

今回はデジカメで撮影した画像を使用します。
ありふれた500万画素のデジカメで十分ですが
可能な限り情報量の多い写真が好ましいです。
(カメラの画素数は多い程いいでしょう。)
パソコンに取り込みPhotoshopで開いてください。
写真はRGBカラーモードのままでOKです。


2.解像度を変更する

使用する漫画背景データにあわせて
写真の解像度を変更します。

「イメージ→画像解像度」を選び、

Exposure 001.JPEG
画像解像度のダイアログウィンドウ

画像の再サンプルのチェックマークを「OFF」した状態で
「プリントサイズ:解像度」に
自分が作成している原稿の解像度を入力し
「OK」をクリックします。


3.サイズを変更する

使用する漫画背景データにあわせて
写真のサイズを変更します。
「イメージ→画像解像度」を選び、

Exposure 002.JPEG
画像解像度のウィンドウ

画像の再サンプルのチェックマークを「ON」にした状態で
「プリントサイズ:幅または高さ」に
自分が使用したい背景のサイズを入力し
「OK」をクリックします。


4.トーンカーブで色調を変化させる

トーンカーブを使って写真を
加工しやすいトーンに調整します。

「イメージ→色調補正→トーンカーブ」を選び、

Exposure 003.JPEG
トーンカーブのダイアログウインドウ

トーンカーブを写真のように2点ドラッグして
写真のトーンを整えます。

Exposure 004.JPEG
トーンカーブのダイアログウインドウ

プレビュー画面を見ながら調整します。

Exposure 005.JPEG


5.ぼかしをかける。

写真にぼかしをかけ、細かいノイズを消します。

「フィルタ→ぼかし→ぼかし(ガウス)」を選択し、

Exposure 006.JPEG
ぼかし(ガウス)のダイアログウィンドウ

を少しだけかけます。

Exposure 007.JPEG
この写真ではぼかし(ガウス)の効果ががわからないと思います。

数値は作例「0.7~0.9pixcels」を参考にしてください。


6.シャープをかける

写真にシャープ(アンシャープマスク)をかけて
写真のエッジ部分を強調しておきます。

「フィルタ→ぼかし→アンシャープマスク」を選択し、
アンシャープマスクをかけます。

Exposure 008.JPEG
アンシャープマスクのダイアログウィンドウ

Exposure 009.JPEG

ある程度、強めにアンシャープをかけています。

数値は作例を参考にしてください。


7.アクションファイルを読み込む

先にダウンロードしたアクションファイルを
読み込みます。

「ウインドウ→ヒストリー」を選択し、
アクションのウインドウを開きます。

Exposure 010.JPEG
アクションのウインドウ

「右上の三角」をクリックして
表示されたメニューから「アクション読み込み」を選択し、

Exposure 011.JPEG

先ほどダウンロードした松田望さんの「背景処理」アクションファイルを読み込みます。

Exposure 012.JPEG
アクションファイルを読み込んだ状態。


8.アクションスクリプト起動する

今回は「コピーフィルタ使用」のアクションで
画像を加工します。

アクションウインドウから
今回は「コピーフィルタ使用」のアクション選択し、

Exposure 0001.JPEG
アクションのウインドウ

画面下の「赤三角」マークをクリックして
アクションを起動します。


アクションが起動して画像の加工が始まります。
何度かアクションが一時停止して
入力待ちの状態になりますので
スライダ等で数値を入力した後「OK」をクリックして
アクションを続行させてください。



9.アクションスクリプトでの工程

 9-1.輪郭線を抜き出す
 「明るさ・コントラスト」のダイアログが表示されて
 アクションが一時停止します。

 Exposure 014.JPEG
「明るさ・コントラスト」のダイアログ
 
 プレビュー画面を見ながらまず「コントラスト」のスライダを動かし、
 次に「明るさ」のスライダを動かして画像の輪郭線を作ります。
 
 Exposure 015.JPEG
 写真によって入力すべき数値が異なりますので
 作例の数値は参考までにしてください。
 
「OK」をクリックしてアクションを続行させてください。

 
 9-2.シャドー部分を決める
 次に「2階調化」のダイアログが表示されて
 アクションが一時停止します。

 Exposure 016.JPEG
「2階調化」のダイアログ
 
 プレビュー画面を見ながらヒストグラム下ののスライダを左右に動かし、
 画像のシャドー部分(ベタ塗り部分)を作ります。
 
  Exposure 017.JPEG

 写真によって入力すべき数値が異なりますので
 作例の数値は参考までにしてください。
 
 「OK」をクリックしてアクションを続行させてください。
 
 9-3.中間調(トーン)部分を決める
 「明るさ・コントラスト」のダイアログが表示されて
 アクションが一時停止します。


 Exposure 018.JPEG
「明るさ・コントラスト」のダイアログ
 
 プレビュー画面を見ながら、こんどは「明るさ」のスライダを動かし、
 次に「コントラスト」のスライダを動かして画像の中間調部分を作ります。
 これは漫画で言う「トーン」処理にあたる部分です。
 
 
 Exposure 019.JPEG

 写真によって入力すべき数値が異なりますので
 作例の数値は参考までにしてください。
 
 「OK」をクリックしてアクションを続行させてください。
 
 9-4.レベル補正で全体の画像濃度を決定する
 「レベル補正」のダイアログが表示されて
 アクションが一時停止します。
 
 Exposure 020.JPEG
 「レベル補正」のダイアログ
 
 最終的な画像の調子を考えてプレビュー画面を参照しなが
 ヒストグラム下ののスライダを左右に動かし
 画像の濃度を整えます。
 
 Exposure 021.JPEG 
 「OK」をクリックしてアクションを続行させてください。
 
 9-5.背景画像の完成
 背景画像の完成です。
 グレースケールで入稿する場合はこのままで使用出来ます。

 Exposure 021.JPEG



10.ひとつ戻って手を加える

9-5.で画像は統合されて一枚になってしまっていますが
手を加えたいので、ひとつ前のステップに戻ります。

「編集→ウインドウ結合の取り消し」を選択し、
アクションスクリプトの一つ前の段階に戻ります。
(MacではAppleキー+Z、Windowsならctrl+Zです。)

Exposure 022.JPEG 


この状態でレイヤーは上から「背景のコピー2」、「背景のコピー」、「背景」に
なっていますが、実際は上から「線画」、「ベタ」、「トーン」のですから
それぞれのレイヤーを確認したり、描き込んだり、加工したりする事ができます。

また、このバージョンのアクションファイルでは画像を「RGBカラー」のままにしていますので
マンガで使用するためには、「モード→グレースケール」を選択し、「カラー情報を破棄」する
必要があります。

それぞれのレイヤーをひとつずつ表示させるとこんな感じになります。

Exposure 031.JPEG
「背景のコピー2」

Exposure 032.JPEG
「背景のコピー」

Exposure 033.JPEG
「背景」

このままPhotoshop形式で別名で保存して「Comicstudio」や「CLIP STUDIO PAINT」に読み込んでから
中間調の残った画像を減色せずに読み込んで、トーンにチェンジすることができます。


11.中間調部分をアミ加工する

一番下の「背景」レイヤーをアミ点加工します。
パワートーンをお持ちの方は「トーンチェンジャー」を
使用してアミ点化してください。

otnechange.jpg
パワートーンの「トーンチャンジャー」でアミ点化する。


■パワートーンをお持ちでない場合は

 11-1.「背景レイヤー」を複製する
 レイヤーパレットから「背景」のレイヤーをクリックして選択します。

 Exposure 025.JPEG

「レイヤー→レイヤーを複製する」を選択し、

 Exposure 026.JPEG

 Exposure 027.JPEG
 レイヤーを複製ダイアログ

 表示されたダイアログの
 「複製先:新規」を選択して「OK」をクリックします。

 11-2..複製された画像を網点化する
 複製した画像をハーフトーンスクリーンでアミ点化します。

 「イメージ→モード→モノクロ2階調」を選択し、

 Exposure 023.JPEG


 Exposure 028.JPEG
 モノクロ2階調のダイアログ

 表示されたダイアログから「種類 使用:」、「ハーフトーンスクリーン」を選択し
 「OK」をクリックします。

 Exposure 029.JPEG
 ハーフトーンスクリーンのダイアログ

 続いて「ハーフトーンスクリーン」のダイアログが表示されるので
 「線数:60(お好みの線数でかまいません)」
 「角度:45」
 「網点形状:円」を選択して
 「OK」をクリックします。

 Exposure 030.JPEG
 アミ点化された中間調の画像

  11-3.網点化したレイヤーを元の画像に戻す
 先ほど作成した網点化した画像で
 「選択→すべてを選択」を選択、
 「編集→コピー」し
  「10」までの行程で作成した画像に戻り、
 ここに「編集→ペースト」します。

 Exposure 034.JPEG
 ペーストされたアミ点画像「レイヤー1」

 11-4.背景画像の完成
 レイヤーパレットで
 「背景」レイヤーの目玉アイコンをクリックして
 非表示状態にすると完成です。
 「レイヤー→表示画像の統合」を選択し
 背景加工は終了です。

 Exposure 035.JPEG
 完成した画像

 
 Exposure 036.JPEG
 完成した画像の一部アップ


12.以上です

ざっと説明しましたが、使用する写真の状態、
撮影した時の天候や陽射しの強さなどで
加工後に得られる背景画像の状態は変わってくると思いますので
・写真自体の加工
・アクションスクリプト動作中の調整
など、いろいろ試してみてください。

最後にかさねて松田望先生に感謝です。




posted by seitarofujita at 11:03| Comment(4) | TrackBack(0) | Photoshop | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
とても参考になる解説を有難うございます!

今松田先生のところからDLして起動したのですが、背景処理の下にコピーフィルタやせんが抽出と言うものが見当たりません。CS6では仕様が異なるのでしょうか???

御忙しいところ申し訳ありませんがアドバイス頂けますでしょうか???

宜しくお願い致します!
Posted by ふじか at 2012年08月18日 15:33
Photoshopのアクションはバージョンアップのたびに
細かく仕様が変更されていて、松田先生が作成したスクリプトは
PhotoshopのCS4でも上手く動作しませんでした。
自分が改造したアクションが以下のリンク先にアップしてありますので
試してみてください。
(ただし、「コピーフィルタ使用」の方のみです。また、Mac OS X環境で
 作成したものですので、その点もご容赦下さい。)
http://www.mediafire.com/?vk4a90nzppdihp4
手元にPhotoshopのCS5およびCS6が動作する環境がないために
アクションの動作の確認ができておりません。
Posted by seitarofujita at 2012年08月18日 16:35
早々のお返事を有難うございます
お礼が遅くなってしまい大変申し訳ございません!

seitaro様が作成されたファイルをDLしてみたのですが、やはりコピーフィルタの欄がありませんでした(;▽;)

とても素晴らしい機能なのに使用できず大変残念無念で御座います・・・・

この度はご多忙な処ご丁寧にお返事を下さり有難う御座いました*


Posted by ふじか at 2012年09月16日 15:43
>ふじかさん
PhotoshopCS6を動作できる環境が
入手できたらアクションを改造してみようと
思っています。
いつになるかは分かりませんけれど。
Posted by seitarofujita at 2012年09月16日 16:31
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